玄の散歩帖

温泉、レトロ、写真など好きなものごった煮ブログ

梅雨の東北温泉巡り(2021)-瑞鳳殿~高湯温泉・安達屋旅館

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伊達政宗の眠る霊廟・瑞鳳殿

不忘閣をチェックアウトした後は、宿の送迎車&路線バスを使い、約1時間ほど掛けて仙台駅まで戻った。

 

ただ、次の移動までは少し時間があったので、駅近辺で半日弱のプチ観光へ。

 

結構見所が多くて悩んだが、今回は正宗公に所縁のある宿での滞在だったこともあり、せっかくなのでその霊廟である瑞鳳殿(ずいほうでん)を訪れることにした。

 

仙台駅からのアクセスは良好で、タクシーで参道の入口までは10分程度で到着。

坂を登り切った先には、閑静な雰囲気の石畳が広がっていた。

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参道の階段沿いにはアジサイの群生も 

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 新緑の映り込みが美しい

階段を登り切り、境内を進んでいくと、霊廟を見上げる場所に位置する涅槃門(ねはんもん)に到着。

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そしてその奥に位置するのがこちらの本殿。

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直前まで門や覆いがあり遠目にはその全容が見えないので、いざ目の前に立ってみるとかなりの迫力である。

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また本殿の装飾でひときわ目立つのが、屋根の下をぐるっと縁取るように施されている極彩色の造形である。

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これらの装飾は斗栱(ときょう)と呼ばれるもので、美しいだけでなく重い屋根を支える実用性も兼ねているものなのだとか。

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境内自体はそこまで広いわけではないが、参道沿いの景色も美しく中々見ごたえのある場所だった。

 

参拝後は境内入口の土産物屋で、家紋入り扇子などの伊達家グッズを購入。参道を下っていき、ふたたび仙台駅へ向かった。

 

高湯温泉・安達屋旅館

仙台駅から東北新幹線で南下すること約30分、福島駅へ。  

 

駅西口のロータリーから山道を進むこと40分、送迎バスは硫黄の香り漂う高湯温泉郷へと到着した。

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今回宿泊した安達屋旅館は全体的にモダンな雰囲気で、照明が絞ってある囲炉裏のラウンジスペースはまるでお洒落なカフェのようである。

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お風呂にはなるべく混雑を避けて入りたかったので、今回は早めに夕食を取ってから、深夜に露天を含めた大浴場を利用することにした。

 

 

***

 

以下は個室で頂いた夕食の様子である。

 

夕食会場は仕切りのあるテーブル席となっており、基本的に囲炉裏スタイルでの提供。

岩名やそばがきなど山、川の幸が中心となっている。

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第一陣の盛り合わせ(3人分) 

 

前菜はスモークサーモンのマリネから。

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囲炉裏にかけて焼き上がりを待つ

 

こちらは別注の牛タン。めちゃめちゃ厚切りだったのでびっくり。

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今回は囲炉裏グレードアッププランの為、伊勢海老やホタテなど海の幸も登場。

お酒がすすみます。

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ボタン海老など海鮮のお造り。

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こちらは和牛の握り。

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料理は地のものがふんだんに使われていてどれも美味しかった。

全体的に結構ボリューミーだったので、別注はしなくても良かったかも。

 

 

食後はラウンジに場所を移し、コーヒーとデザートを頂いた。

夜のラウンジはしっぽりとした雰囲気で非常に居心地が良かった。

 

 

***

 

 

部屋に帰ってしばし休憩してからは、いよいよ安達屋自慢の温泉巡りへ。

 

温泉は大浴場の内湯・露天に加えて貸切制の露天風呂2つ・内湯1つの構成となっている。     

 

一番人気の大気の湯(大浴場露天・混浴)のみ入浴が24時迄となっているので、

クローズ間際にこちらへ入ってからそのまま深夜の時間帯で内湯を利用することにした。

 

 

なお、大気の湯は男女それぞれの内湯から繋がっていて直接アクセスが可能。

男女の内湯から出るとすぐに、庭園のような美しいお風呂の景色が広がっている。

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大気の湯・撮影禁止のため公式HPより引用

夜はこんな感じ。

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同上・撮影禁止の為公式HPより引用

自分が行った際は写真よりも白濁が強く完全に乳白色の状態で、ところどころに湯の花がびっしりと浮かんでいた。

 

温度はややぬるめ~適温という感じで(広いので場所により異なる)、深さもまちまちだったりするので、多少混んでいても自分のお気に入りの場所を見つけて寛ぐことができると思う。

お湯はph2.7と酸性の硫黄泉ながら、非常にやわらかく入りやすかったのが印象に残った。

 

今回はクローズ間際で独泉状態で入れたので、入口付近の寝湯で空を眺めながら、しばしの間極上の湯をひとりで堪能できた。

 

HPによると紅葉の時期も最高みたいなので、また別の時期に再訪して景色を楽しみつつ浸かってみたいなぁ。

 

 

24時前、クローズも近づいてきたのでそのまま男性内湯の不動の湯へ移動。

こちらは24時間入れる。

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不動の湯・撮影禁止の為HPより引用

石組みのこじんまりとした湯船にブルーがかった乳白色の湯がドバドバと注がれている。

露天よりも硫黄の香りが強く感じられ、鮮度も良いような感じがした。

浴室の雰囲気も抜群で、個人的には安達屋のお風呂の中で一番のお気に入り。

 

 

また貸切制である露天風呂に関しては、景色を楽しみたかったので翌日の朝に利用した。

事前にフロントに空き時間を確認して予約を入れておき、時間になったらカギを受け取って離れのような場所にある露天の湯小屋を使えるという仕組みだ。

 

 

こちらが貸切露天・薬師の湯の入口。

露天風呂は2種類となっており、一回の予約で使える露天はいずれか一つのみ。

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湯小屋も風情がある 

脱衣所を抜けると…

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朝日に照らされて輝く美しい露天風呂!

 

ていうか、思ってたのよりだいぶ広くてびっくり(笑)

家族3人で使うには正直狭いかな?と思っていただけに嬉しい驚きだった。

 

そしてお湯は言うまでもなく最高なので、安達屋に滞在した際はぜひチェックイン後すぐに予約を入れて、この景色と風呂を贅沢に楽しんでほしい。

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貸切風呂を堪能した後は、昨夜とは異なる会場で朝食を。

写真は撮り忘れたが、定番のメニューに加えてローストビーフなど豪華な料理も提供され、とても美味しかった。やはり旅館の朝ご飯は最高である。

 

安達屋旅館 感想まとめ

お湯が最高なのはもちろん、館内が全体的にモダンでキレイ目な雰囲気なので、カップルや家族旅行での宿泊先としてもオススメできる感じ。

また個室での囲炉裏料理が付いていて1万円台中~後半くらいからプランがあるので、コスパも悪くないと思う。

 

ただ、人気旅館ということもあり、紅葉や雪の時期などは混むと思うので、できれば宿泊して日帰り入浴が終了してからのんびりと楽しむのがいいのではないかと思う。

せっかくのあの風情ある露天や内湯の雰囲気が、混雑で味わえなくなってしまうのは、あまりに勿体無いので。

 

それでは。