前回に続いて青根温泉 不忘閣の宿泊記になります。
鄙び感あふれる館内の探索をしている内に、いつのまにやら日も落ちて夕食の時間に。
食事は夜・朝ともに母屋の2階にある食事処で、個室での提供だった。
ネットで不忘閣の宿のレビューを読んでいてよく目にするのが、
お湯のすばらしさに加えて、とにかく料理が美味しかったという感想。
実際に出てきた料理は味はもちろんのこと、器や盛り付けまで凝っており、期待以上の素晴らしさに大満足。
お椀には伊達家の家紋入りである。
美しい料理たちを愛でながら、都合一時間半ほどの夕餉の時間となった。
その後は若干飲み過ぎたこともあり、部屋にて少し休憩を取った。
暫くしてクールダウンしてから、いよいよ楽しみにしていた館内の温泉めぐりへ。
不忘閣には6つの浴場があり、それぞれ宿泊客の数に応じて男女入替あるいは貸切制での利用となる。
まずはロビーに置いてあるスタンドで貸切風呂の空き状況を確認する。
木札が置いてあれば「空き」の状態なので、利用する場合は札を取って浴室に持っていく。
まずは一番人気の蔵湯(くらゆ)から。
こちらは不忘閣で最も特徴的な浴場で、その名の通り広めの蔵の中に湯舟が1つだけ置いてあるという、珍しい造りの浴室をもつ。
アプローチの時点で既に期待が高まる。
扉の向こうには…
これはすごい!
蔵に入って右手には、長方形の大きめの湯舟が堂々と鎮座している。
薄暗い蔵の中でのライトアップ加減が絶妙で、もはや神々しささえ感じる。
泉質としては単純泉で、温度も適温なので長湯してもあまり疲れなそう。
何より、蔵の静寂の中で静かに浮かび上がる湯舟があまりに幻想的なので、
1組30分の時間制限が無ければもっと長く浸かっていたと思う。
後ろ髪を引かれつつ、次はかつて共同浴場だった浴室を改修したという大湯へ。
これまた美しい浴室である。
内部の薄暗さなど若干蔵湯に雰囲気が似ているが、こちらの方がずっと広く、より開放感がある。正直1人で使うのが申し訳ないレベル(笑)
加水無しの掛け流しでこの広さを貸切とは、本当に贅沢だと思う。
大湯を独泉で漫喫した後は、部屋に戻る前に少しだけ夜の館内散策を。
仕事明けだったこともあり、時間は早かったがこの日はそのまま就寝。
翌朝に巡った他の貸切風呂に関しては、次回にまとめます。
それでは。